労働組合員が知っておくべき労働三法

労働組合の活動って、よくわからないけど...ウィルスバスターみたいなものと考えたらいいかもね!

⭕️労働基準法

労働基準法では第1章「総則」の中で、基本7原則とばれる原則が謳われています。
①労働条件 (第1条 労働条件の原則)
労働条件は労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たしていること。
②労使対等 (第2条 労働条件の決定)
労働条件は労働者と使用者が対等の立場で゜決定すること。
③均等待遇 (第3条 均等待遇)
労働者の国籍・信条・社会的身分により労働条件を差別しないこと。
④男女同一賃金  (第4条 男女同一賃金の原則)
女性であることを理由に賃金について男性と差別しないこと。
⑤強制労働禁止 (第5条 強制労働の禁止)
暴行・脅迫などにより労働者の意思に反して労働を強制しないこと。
⑥中間搾取排除 (第6条 中間搾取の排除)
法律による場合を除き他人の就業に介入して利益を得ないこと。
⑦公民権行使の保障 (第7条 公民権行使の保障)
労働者が労働時間中に公民としての権利行使に必要な時間の請求をした場合に使用者は拒否できない。

⭕️労働組合法

「労働組合法」は労働者が労働組合を結成し、労働運動を行うことに対する妨害を取り除いて、労使間で団体交渉を行い、労働協約を結び、争議行為を行うことを保障する法律です。「労組法」と略されます。
この法律の目的については、第1条(目的)の中で次の3点が謳われています。

①労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること、
②労働者がその労働条件について交渉するために自ら代表者を選出すること、その他の団体行動を行うために自主的に労働組合を組織し、団結することを擁護すること
③使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続を助成すること

この法律では「労働組合」「労働協約」「労働委員会などについて定めています。

●「労働協約」は団体交渉によって合意された労働条件などに関する事項を書面にしたものです。賃金や労働時間など労使間の基本的関係が明示されます。
●労働委員会についてもこの法律で定められています。「中央労働委員会」「船員中央労働委員会」「地方労働委員会」「船員地方労働委員会」があり、労働争議の斡旋・調停・仲裁・労働協約の修正などの権限をもちます。

 

⭕️労働関係調整法

「労働関係調整法」は労働争議の予防や解決を目的とした法律です。
斡旋、調停、仲裁や、争議行為の制限禁止などを定めています。

①斡旋
斡旋員が関係当事者の間に入って双方の主張の要点を確かめて事件を解決する方法です。文書による解決案の提示はなされません。
②調停
労働者代表の委員・使用者代表の委員・公益委員によって構成される調停委員会が行います。労使双方の意見を聞いて調停案を作成して受諾するように勧告し、紛争を解決する方法です。調停案の受諾については当事者に任せられています。
③仲裁
公益委員または特別調整委員から労働委員会の長により指名されるた3名で構成された仲裁委貝会が行います。,関係当事者から意見を聞いて仲裁裁定を書面によって行うものです。仲裁裁定は労働協約と同一の効力を有し、労使双方ともこれに従わなければなりません。